販売員を支える人たちシリーズ木下 衣里子さん株式会社天満屋 コーポレート部門人事TM 教育担当課長木下衣里子さんプロフィール 入社後、天満屋岡山本店にて婦人服TM担当後、出向でグループ企業の学習塾にて、校舎運営、生徒指導、生徒募集などを通じ、経営と人材育成に関する業務を中心に教育分野に携わる。 その後、天満屋本社 コーポレート部門にて、人事、広報を担当。天満屋 女子陸上競技部の副事務局長も兼務。 2018年より現職。階層別・選抜型研修や全社教育施策の企画・運営等を担当。 国家資格 キャリアコンサルタント、国家資格 接客販売技能士2級(レディスファッション作業)、サービスケアアテンダントなどの資格も取得し、幅広い分野で活躍中。お客様の生活や心を豊かにし、地域の活性化につながる仕事が、百貨店天満屋に入社したのは、百貨店での仕事は、お客様の幸せにつながる仕事だと考えたからです。元々は百貨店に限って就職活動をしていたわけでなく、衣食住すべてに興味がありましたし、何より仕事を通じて、お客様の気持ちや地域を明るくできるようなことをしたいと思っていました。ですから、岡山は母の故郷で、祖父母の家に小さい頃からよく遊びに行っていた思い出もありましたし、岡山という安心感のある土地で、天満屋という地域に愛されている会社で働きたいと入社を決めました。販売員の仕事は、お客様を想う気持ちがダイレクトに伝えられる面白さがある。販売の仕事の面白さは、お客様を想う気持ちが直接伝わって受け取っていただけるところなのではないかと思います。婦人服売場で販売員をしていた当時、お客様からお褒めのお言葉(投書)をいただいたことがありました。「夕方の疲れているところに来店したのに、こちらの気持ちに寄り添って丁寧に対応してくれて、ありがとう」といったお言葉だったと思います。自分は特別なことをしているつもりはなく、ただお客様を大切にという一心で対応しただけでしたが、そうしたお言葉をいただき、本当にうれしかったことを覚えています。お客様から直接「ありがとう」をいただけること、そしてお客様の生活や心を豊かにするお手伝いができることが、販売という仕事ではないかと思います。人の魅力が、「付加価値」になるまた販売は、人の魅力が大きく関係すると思います。人事の仕事でもそのように感じていて、現在ロールプレイング大会の担当もしているのですが、多くの方の接客を見ていると、それぞれの接客にその人のお人柄が色濃く反映されるなぁ、と感じます。接客で大事なことは、まず提案に必要なニーズをいかに引き出せるか。そして、根拠のある提案と、クロージングでの伝え方です。特にお客様との会話の中に、接客の丁寧さやユーモア、共感力など販売員それぞれの個性が商品に魅力として加わり、サービスと合わせて付加価値になっていると思います。お客様に会話を楽しんでいただくために、どう会話のキャッチボールをするか。お客様のニーズを引き出しかたやそれを提案に結びつける力、その人の印象や話し方。接客全体に、販売員の人柄が出ます。商品にそうした人の魅力をのせて、お客様にご提案することができるよう、アドバイスできればと思っています。文/構成/編集:馬場真由写真:清水洋延