第1回 ココロとカラダを幸せにする!色の取り入れ方~心身の状態と色との関係~「今、何色が一番、惹かれますか?」 みなさんが一番惹かれる色というのは、ココロとカラダを幸せにする、心身の健康維持に必要なのです。たとえば、よく黄色を好んだり、惹かれたりする人は、胃腸が弱い傾向があるともいわれています。古くから、色彩療法(カラーセラピー)では、黄色は胃や肝臓、胆のうなどの治療に使用されてきました。古代中国では、腸の調子が良くない人には、カラダに黄色の塗料を塗り、黄色のカーテンを通して、黄色の光線を注ぐケアをおこなっていたそうです。黄色の光線には、胃の消化をうながす働きがあるとのこと。このような話があるように、黄色に惹かれる人は胃腸を治してくれる色だからこそ、この色に惹かれるのかもしれません。惹かれる色は、ご自身にとって、心地よく癒される色でもあるかと思いますので、ぜひ衣食住のどこかに取り入れるようにしみてはいかがでしょうか。なるべく、下着やファッションなどの身につけるものや、面積の大きいご自宅のインテリアのカーテン、ソファーカバーなどに使用するのが、オススメです!とくに、生命力に満ちたお花などに取り入れれば、お部屋の空間が一気に明るくなって、より心身の状態も上がり、生きる活力にあふれてくるでしょう。さて、わりと多くの人たちが、黒やグレーを好む傾向があります。とくに、私たちの心身の状態が疲れきってしまっているときは、なぜだかこういった黒やグレーに惹かれやすくなってしまいます。色には「同調効果」があり、心身が負の状態のときには、私たちは暗い色を好みやすく、心地よさを感じてしまうのです。あまり暗い色ばかり身につけると、心の状態も暗い方向へいってしまいがちなので、少しずつでも気になる明るく澄んだキレイ色を身にまとってみてください。マカロンや紫陽花のような、淡く可愛らしいパステルカラーのネイルやファッション、下着などに取り入れてみると、スーッと心身が軽やかになって、リフレッシュできるでしょう。これらの色は、「肩こり軽減カラー」とも呼ばれ、筋肉を緩ませることもできることが、実験でも報告されています。 また、旅の観点からも、「色彩」を取り入れて、ココロとカラダを幸せにしていく方法もあります。北欧の人々のお話なのですが、冬になると白夜の影響で、日照時間が減り、その結果、心の安定をうながす神経物質のストレスケアに欠かせないセロトニンも減り、「季節性情動障害」(SAD)、いわゆる冬季うつ病になりやすくなるのです。スウェーデンの人々の9割の人々がなるといわれ、日光の不足が倦怠感や孤独感、アルコールや甘い物の摂取が増えるなどの症状が出るといわれています。スウェーデンの人々は、海外旅行へよく行くといわれています。ハワイやタヒチ、モルジブ、プーケットやランカウイ島などの東南アジアのリゾート地などに行き、太陽の光を浴びれば、一気に心身の健康を取り戻して、元気はつらつとなり、よみがえるのです!すべての色が含まれた日光を浴びる、旅や散歩にでかけて、心身の健康を活性化してみください。遠出がなかなかできない場合は、国内旅行でリゾートや森林浴を楽しんだり、色彩の美しい絶景を観に行ったり、公園などをウォーキングしたり、楽しみながらストレスケアをしてみてはいかがでしょうか。色は、みなさんの心の中の声を代弁してくれるともいわれています。「可愛い」「癒される」「パワーもらえる!」という色に出逢えたら、「今の自分に必要なカラーであり、私の本音を伝えてくれるお知らせカラー」であると理解し、ご自身をその色で優しくいたわってあげてくださいね。文:石井 亜由美カラーセラピスト(色彩心理研究家)、アロマテラピーアドバイザー、心の旅研究家。国立大学法人和歌山大学観光学部講師、東洋大学国際観光学部(リラクゼーション・ホスピタリティ担当)講師、日本リフレクソロジスト養成学院講師歴任。売上アップ、イメージアップ、ストレスケアをベースに、色彩やアロマ、グリーフケア、観光等に関する、全国の企業、各種団体、商工会議所、行政 大学などで講演・研修などをおこなう。店舗のカラーコンサルティング、観光地・建築物のカラーリング、テレビやラジオ、多数出演。雑誌や新聞連載などの執筆、著書多数。個人向けのパーソナルカラーと骨格診断のコンサルティングも、おこなっている。