皆さん、こんにちは、株式会社SIS代表の齋藤孝太です。大手企業のブランドのファンづくりに25年間、関わってきた顧客育成コンサルタントです。今回のコラムのテーマは、「未来のファンづくり」です。「未来のファンづくり」というと、どんなイメージが浮かんできますか? 「SNSを頑張って…」「CRM/データを使って…」「お客様に年齢が上がっていく中でどのように対応するのか…」 いろいろな視点からファンづくりの未来を語ることができますが、今回は「幸せ・幸福感」をテーマにお話します。数年前から「働く人の幸福」について、語れることが増えましたが、今回は、「お客様の幸福」です。そんな「お客様の幸福をキーにした、これからのファンづくり」について、2回に分けてお話します。■販売員の皆さんがファンに届けているのは「幸福感」最初に販売員の皆さんにお聞きしたいことがあります。「販売員さんの皆さんは、そもそも、ファンにどんなことを届けていますか?」おもてなしを届けている、お話を聞いている、商品を提案していますが、そもそも…というと、ちょっと違う感じがしませんか。もっと“根っこ”の何かを届けていないと、お客様はファンになっていないですよね。 ヒアリング、提案、フォローなど、販売員の皆さんがどんな活動をしているのか、というよりは、活動を届けた相手であるお客様の気持ち・感情にスポットを当てると、見えてきます。販売員の皆さんがファンに届けているのは「幸福感」です。 ・お客様は「もてなしを受けて、自分が大切にされている」と思うと、幸福を感じます。・お客様は「話を聞いてくれて、自分を理解しようと努力してくれている」と思うと、幸福を感じます。・お客様は「自分の〇〇生活が充実するようにと願って、良い商品を提案してくれている」と分かると、幸福を感じます。 販売員の皆さんの活動を、商品を販売するために行っている、と捉えることもできますが、ファンからみると、そうではありません。ファンから見て、販売員の皆さんの活動は、幸福感を届けてくれるものです。もしお客様から見て、販売員の活動が商品を販売するためのものだったら、1度は買うかもしれませんが、ファンにはならないからです。■お客様に届けている「幸福感」を3つに分けてみるここで、「ファンが心に抱いている幸福感=販売員が届けている幸福感」の解像度を上げて考えてみたいと思います。「ファンはどんな幸福を感じているのか」「販売員である自分はどんな幸福感を届けているのか」を確かめてみましょう。「普通のお客様」を「ファン」にできる勘所が見えてくるからです。それがわかると、自分のファンづくりのスキルの伸び代も見えてきますね。 それをどんな視点で考えていくか、結論からお伝えしますね。「お客様との時間」です。 「人生100年時代」「生涯顧客」という言葉を耳にしたことは、ありますか?生涯とは「生まれてからこの世を去るまで」ですが、販売の世界で生涯とは「お客様になってから離れるまでの期間」で、「その間をできるだけ長くして、たくさんの商品を買ってもらおう」という考え方です。この考えた方は、「お客様との時間」がキーになっています。 「お客様との時間」をキーに、「お客様の幸福感」を分けてみると、「❶時間が短い(short) 幸せ」「❷時間が少し長い(Middle)幸せ」「❸時間が永い(Long)幸せ」に分けることができます。この3つの幸せの量を増やすことで、「未来のファンづくり」が進みます。 次号では、この3つの幸せは、それぞれの幸せを増やす実践ポイントをお届けします。お楽しみに♪文:斎藤孝太(株式会社SIS代表取締役)大手メーカーの小売支援の企画立案・店頭活動マニュアルの作成、販売現場の売上アップ支援の経験を活かし、2004年独立。企業の持続的な成長・LTV向上のために、「ファンを育てること」が肝になるという考えから、ファン育成・LTV向上の戦略立案、仕組み/組織作り、接客/営業の改善提案、人材教育(講演、研修など)を行い、ブランド・企業、販売員・営業社員のファンづくりを支える。「ファン=何年も通って(買って)いただく顧客」と捉え、企業の現場に馴染み、日々の実践が進化し続けることを大切にしている。主なクライアントには、化粧品ブランド、バイクメーカー、ハイジュエリーブランド、メガネチェーン、アパレル、エステサロン、美容外科、携帯ショップ、ショッピングセンター、など。著作に「実践!LTV最大化」(スタンダーズ)、「One Team×顧客戦略」(同友館)、「10年顧客の育て方」(同文館)、「見える化して仕組み化する!優良顧客を育てる高品質サービス」「なぜ、CRMは現場の心に根付かないのか?」(日刊工業新聞社)、「お客は自分が欲しいものをわかっていない」(クロスメディアパブリッシング)等がある。