コロナ禍による社会変化で、将来への不安を抱きながら日々過ごすことが多くなってしまったように思います。お客様にお届けしたいステキな笑顔もマスクで隠されてしまい、コミュニケーションもスムーズにいかないことも増え、何となく窮屈な思いをし、ストレスを感じることもありませんか?そのような時にこそ、「マインドフルネス」を取り入れて、常に心身ともに健やかな自分でいられるようにしておくことが重要です。マインドフルネスは、知っていればいつでもどこでも「自分軸を整えられる」メソッドなのです!マインドフルネスとはマインドフルネスとは、「ただ目の前のことに集中する状態」のこと。よく瞑想の1つと思われる方がいらっしゃいますが、マインドフルネスと瞑想は違います。マインドフルネスでは、常に「今の自分の動作や心の状態に意識を向ける」事を意識します。例えば、●物を食べているその口や筋肉の感覚に集中する●歩いている時の足裏が地面について重心が乗っている状態に集中するなど、ながら動作ではできない一瞬一瞬で起こる「今」の自分自身に集中することです。 マインドフルネスを日常で活用するメリットたとえば趣味でも自分が大好きなことに集中しているとすべてを忘れ、あっと言う間に時間が経って、充実感が満ちてくる・・・!こうしたことが、皆さんにもありませんか?ちなみに私は、趣味がトライアスロン。実に過酷なスポーツで、一瞬一瞬の「今」を命がけで取り組まなくてはならないので、レースが終わると他では味わえない大きな充実感に満たされます。このようにただ目の前の事に集中する状態でいられるようになると脳の疲労が軽減し、集中力、創造力、幸福感を味わえることが科学的研究でも明らかになっています。ですから、毎日の中でマインドフルネスを実践し、心身の状態を整えることで、仕事でのストレス緩和への対策や集中力をアップさせ、ハイパフォーマンスを出すことなども可能になるということです。、、始まりは仏教の祖師ブッダの教えの実践で、以来、信仰だけではなく、ビジネスやうつ等の精神疾患医療にも活用されています。アップルの創業者、スティーブジョブズがマインドフルネスの愛好者であったことは有名です。具体的な活用の仕方こんな時に、ぜひマインドフルネスのワークをしてみてください。・何かをしながらも、つい別の事が気になってしまう・いつも心がふわふわしていて落ち着かない状態・未来のことを考えると不安で一杯になる【ワーク1:呼吸瞑想】①姿勢を整える。②床1m位の場所をボーっと目線を落とし(目をつぶると雑念が浮かびやすい)ありのままの呼吸に意識を向ける。 鼻から流れる空気の感覚など1点に集中すると意識しやすい。③その時、自分が何を考えているかに「気づく」。決して「考えちゃいけない」と否定しないように。 あくまでも「自分が何を考えているか」に気づくことが大切です。④その「気づいた念」を追いかけず「手放す」。「あー、お腹空いたな」と思ったらそれでおしまい。 「ラーメン食べようかな」のような次の念は追いかけない。 川に流れる葉っぱに自分の念を乗せるイメージでサラっと流してください。⑤そしてふたたび、今に「集中する」。この繰り返しを最低5分は続けてみましょう。【ワーク2:歩行瞑想】①姿勢を整える。②歩行するときに一歩の動作を「かかとが上がる」「つまさきが上がる」「移動する」「着地する」と細かく感じながら行う。③止まる時にはしっかり足をそろえて立つ。(こうしたことでも心が整います!)いかがでしょうか?ワーク自体はとても簡単ですが、大切なことは自分の感情がどのような状態なのかを確認することです。そもそも日本人は、幸せホルモンと言われる脳内物質セロトニンが少ないと言われており、欧米人と比べると不安分子を常に抱える人種だと言われています。ましてや、マスク着用を余儀なくされる社会シーンが多く、新鮮な空気を体に取り込むことが難しい今の状況です。心と身体を整えることで、少しでもマスク越しでも笑顔で楽しめる日々を過ごせるようマインドフルネスを活用してみてくださいね。 文:日置忍(株式会社アマーイズ 代表取締役/マインドフルネススペシャリスト)短大卒業後ANAに入社し、退職後沖縄へ移住。宮古島のリゾートホテル開業準備、ANA宮古島空港勤務など約4年間の沖縄ライフを通し、ダイバーシティの大切さを経験。帰京後はスポーツ業界に転向。名門女子サッカーチームやスポーツエージェントで一流アスリートのマネージメントに携わり、「心技体の重要性」を学ぶ。これらの経験をふまえて独立起業。ホスピタリティコーチとしてコミュニケーション、ハラスメントやメンタルヘルス等を主な強みとしたテーマで「自分を主語にし、常に今を生きることの大切さ」を伝える講演・研修活動を行っている。趣味は、伴走とトライアスロン。