JASPA インタビュー企画販売員のお仕事内田奈津美さん(umber_vintage 経営者)内田奈津美さんプロフィール学生時代に古着屋でアルバイトをしたことをきっかけに古着に魅了され着の魅力をお客様に伝えたいという思いで接客に励み、店長まで務める。その後、自身のお店「umber_vintage」をオープンさせ、販売員として接客もしながら、スタッフ育成、海外への買い付けなども行う。現在は店舗運営、買い付けだけでなく、ポップアップショップへの出店など新たな事業にも挑戦中。ECの時代だからこそ、「人から買う」意味を大切にしたい今の時代、イ、ECサイトでもお買い物ができて便利になりましたけれどどんなに時代が変わって売り方が多様化しても、モノを売る「根本」にあるのは、やっぱり「人と人との繋がり」だと思うんです。わざわざお店に足を運んで、私のいるお店を選んで来てくれたお客様がいる。その事実がある以上、私は目の前のお客さま一人ひとりに対して、全力で応えたいし、ハッピーな気持ちになって帰ってもらいたいと思っています。私がお店に立っているからこそ会いに来てくれる常連さんがいたり、そこでお客様同士が自然と仲良くなって友達になったりすることが、たくさんあるんです。そういうことに出会うとお店という場所は、単に洋服を陳列して販売するだけのスペースではなく、同じ「好き」を持った人たちが集まる温かい「コミュニティの場」なんじゃないかと感じるようになりました。今、新しいスタッフたちにも、私の背中を見せながら、こうしたリアルな場所が持つ意味を伝えていけたらと思っています。「自分らしさ」と「好きの発信」がお客さまの心を開く若い販売員の中には、なかなか自分の「好き」を出しにくい方もいるのかもしれません。でもやっぱり気持ちや熱量って伝わるものだと思うんですよ。だから、もっと「ここは自分のお店だ!」くらいの気持ちで、遠慮せず自分の好きをお客様にどんどん伝えていけばいいんじゃないかと思うんです。販売員さん自身がもっと自分らしさや、自分の「好き」という個性を前面に出していい、そう思います。 その好きが伝わるからこそ、お客さまもそれに共感して、心を開いてくださるんだと思います。接客って、正解がないものだと思っていて、自分で経験しながら、成功体験を積み重ねていく。その時の接客の空気感の中で、どうお客さまに心を開いてもらえるようなコミュニケーションをしていくか。自分からコミュニケーションを展開していかないとだめなんですよ。でも、それが接客の面白さだとも思っています。 お客様の目線に立つことを忘れなければ、きっと売れる年齢を重ね、ライフスタイルの変化に向き合う瞬間も増えてきました。けれど、どんな状況であっても、「私から買いたい」「私に相談したい」と言ってくれる人がいる限り、その期待には全力で応え続けたいという気持ちは変わりません。 販売の仕事は、もちろん売ることだと思うんですが、それだけではないと思っています。お客様が自分では気づきにくい魅力や新しいコーディネートに出会い、「今日ここに来て本当によかった!」と感じてもらうこと。そして、その感動を共有できたときにこそ、販売の仕事の醍醐味があると思います。 だからこそ、お客さまの目線に立つことを忘れないようにというのは、強く思っています。そこを追求することで、結果売上につながるというのが、正解なんじゃないかなと思います。構成・文:馬場真由写 真:清水洋延