株式会社三陽商会 婦人ポール・スチュアート トレーナー田中奈津子さんプロフィール2003年明治学院大学法学部を卒業後、㈱三陽商会入社。 婦人ポール・スチュアート新宿高島屋店にて販売員としてのスタートを切る。有楽町西武店でサブチーフを経験し、再び新宿高島屋店に店長として配属される。その後、西武池袋本店、横浜高島屋店、日本橋三越店で店長、エリアマネージャーを歴任し、2020年9月からは店長と兼務でトレーナーを務める。2021年3月からはポール・スチュアートのトレーナーとして活躍中。変わっていくライフスタイルに寄り添う働き方が可能現在は、土日は店頭に入っているので、お休みは平日です。お休みの日は家の掃除とか、主婦業をしています。あとは、好きな洋服を見に行ったりしていますよ。お買い物は、平日の昼間だと買いやすいですよね。電車はすいていますし、平日のお休みも、いろいろいい事も多いですよ! それに全く土日に休めないわけではないですし、予定に合わせてお休みは調整しています。友人とも、希望休を出して、土日や金曜日の夜に会ったりはしていましたし、これは弊社の例ではありますが、旅行も前々から希望を言っておけば、叶いやすいです。私自身は、平日のお休みに関して、あまり不自由は感じてこなっかったかもしれません。 社会人として働き始める前は、土日にお休みが取れるかどうかということも気になるかもしれません。でも、実際に仕事が始まると土日はやはりお客様の人数が多く、出勤しなければ売上が上がらないので、土日に出勤したがるスタッフの方が多くなったりするんです。それに接客業以外の土日休みのお仕事の人でも、忙しくなると土日に出勤したりすることもあると思うんですよ。他には結婚して子供が生まれたりすると、土日は子供のことで意外に忙しかったりするので、平日の昼間しか集まれないということも出てきたり。長い目で見たら土日休みは、他の仕事ともそう大きな違いにはならないんじゃないかなと思います。夫婦でも、朝夕は一緒に過ごしますから、昼間仕事をしているときは、それぞれの時間を過ごすこともいいんじゃないかなと思っています(笑) このブランドで頑張りたいと覚悟を決めた2年目入社のきっかけは、やはりファッションが好きだったということでしょうか。ファッション業界に就職をしようと思っていたので、大学に通いながら服飾の専門学校にダブルスクールで通っていたんです。その時はまだファッション業界で働きたいとは思っていても、ファッション業界で何をしたいかまでは決まっていませんでした。それが、アルバイトでしていた接客とつながって、販売員という選択肢もあるんだと思い、三陽商会に入社することになりました。接客でアルバイトしていた時には、お客様に喜んでもらえる顔を見ることやどうやったらいいサービスができるかということを考えたりするのも楽しかったですし! 入社して1年目には、まだ自分のこの仕事が向いているのかわかりませんでした。失敗したり、それでお客様に声をかけるのが怖くなってしまったり・・・。でも2年目になったとき、最後の新人OJTの時に指導役の店長に「このブランドの洋服が好きだから、このブランドで頑張りたいです」と自分から宣言したんです。やはりポールスチュアートという自分のブランドに愛着がありましたし、ここで頑張りたいなという気持ちが強くなったんだと思います。 頑張ろうと決めて、軸足が決まってからは、スイッチというか、気持ちが入ったような気がします。だから今はトレーナーという立場上、たくさんの若いスタッフと関わっていますが、2年目くらいになるそろそろ吹っ切れてくる時期かなと見守っているんです(笑)。 ポールスチュアートというブランドは、みんなでブランドを育てようというスタンスが大きいと思っています。これからも、すべてのお客様にお声がけを徹底し、ニーズを把握してご提案するまでの流れをスタッフ全員が同じレベルでできるように、ブランド一体となってやっていきたいと思っています。 いまこの時期に百貨店に来てくださったいるお客様は、ネットで何でも買える時代にも関わらずいらしてくださっています。それは、販売員のアドバイスが欲しかったり、実物を見て買いたいというお客様だと思うんです。ですから、私たち販売員は、そうしたお客様に「物を手に入れるだけではない価値観を伝える」というのが、これからもやっていかなければならないことなのだと思っています。 インタビュー・文:馬場真由香(フリーライター)写真:清水洋延(JASPA事務局)