エルメスジャポン株式会社 横浜高島屋店山下真代さんプロフィール大学卒業後、みずほ銀行にて国際取引業務に従事。その後、2003年株式会社ルイ・ヴィトンに入社し、表参道店にて勤務。2008年からはエルメスジャポン株式会社へ入社し、伊勢丹新宿店、そごう千葉店、名古屋三越栄店、本社人事部、日本橋高島屋店を経て、横浜高島屋店にて現職。販売員として日々接客に邁進する傍ら、セールストレーナーとして後進の育成にも関わる。 「プロフェッショナル販売員」という資格へのチャレンジJASPAセールスプロフェッショナル資格受験のきっかけは、人事部から声をかけてもらったからなんです。実は、そのときまで資格の存在を知らなくて…(苦笑)。でも自分を高める資格なのであれば、与えられた機会を活かそうと思い、すぐ挑戦させていただきたいですとお返事しました。 年々、もっと学びたい、引き出しを増やしたいという思いは高まってきていました。それは日々の中で、接客する上でもっと商品の知識があれば、もっと一般的な知識があれば、このお客様とより会話が膨らんだかもしれないと思うことがあったからです。販売というゴールがない仕事で、且つ様々なお客様がいらっしゃる中で、対応を工夫すればよかったんじゃないかなど、すべてが納得できる接客で終わらないことも、残念ながらあるんですよね。そうしたときには強く自分を成長させていかなければと思います。それと一緒に働くスタッフに対しても、販売は素晴らしく、奥が深い仕事だということをトレーニングなどの機会を通じて、もっと自信を持って伝えることができたらとも思っていました。そうした思いもあって、プロフェッショナルセールス資格は経験したことのない分野でしたし、少しでも可能性が広がるなら受けたいなと思ったんです。 受験してみて感じたのは、マインド、知識、技術と要素が分けられていて、深い知識を問われる試験だったな、ということです。特に時事問題は、知らなかったことも多くて。お客様との会話で今何がおきているのかという常識・知識も必要なんだということを非常に感じましたし、様々な切り口から販売員の資格ということを審査していただけるんだということを感じて、とても充実した時間でした。 二次試験のミステリーショッピング調査は、普段の自分の接客をさらけ出して、どうしたらもっと良くなるかというフィードバックをいただく機会として捉えていましたので、あまりそのこと自体を意識してはいなかったですね。いつも通りの接客を心掛けていました。 自分とスタッフを高めるための視点を得た資格受験受験を通して、すごく自分の意識は高まったと思います。日常生活の中で、アンテナを広げて、吸収して、少しでもお客様が興味を持たれたことを感じ取って、そこから会話を膨らませる努力はしなければいけないということは、強く感じました。例えばニュースを見て、気になったニュースは掘り下げて調べるなど、そういう意識は持っていかないといけないんだなと思いました。 日々働く上で、この資格を体現できるのは自分自身の接客しかないと思うんです。ですから、お客様に提案する、要望を聞き取る、そして話し方など、受験後には意識して、日々少しずつ改善できるように取り組んでいます。それとスタッフやたくさんの人にこの資格を知ってもらって、啓蒙活動のお手伝いができればと思っています。 また私はセールストレーナーでもあるのですが、社内でロールプレイングを実施した際に、社歴の浅いスタッフへのフィードバックに試験で感じ取っていたことをしっかりと入れ込んで伝えることができました。それは資格取得が本当に生きているなと感じます。これから資格をどういうふうに浸透させていくのかは、興味のあるスタッフもいるので、私の今後の接客や指導などの行動が重要だと思っています。 インタビュー・文:馬場真由香(フリーライター)写真:清水洋延(JASPA事務局)