販売員の「本音」インタビュー01河合優香さんiDA東京本社 国際業務統括本部 iDA オーストラリア(ワーキングホリデー)+iDA シンガポールプロフィール「Jill by JILL STUART 東急プラザ表参道原宿店」で「全国年間個人売上1位(個人予算達成率120%以上)」、さらに「Tiffany & Co. 新宿小田急店」でも「全国年間個人売上1位」「新作売上コンペティション1位」を達成した“接客販売のプロ”。小学5年生から高校3年生までアメリカで生活したけれど、飛行機は大の苦手。 誰もが突き当たる「3か月の壁」。しかし、それを越えると…私はiDAのJrアンバサダー(販売職正社員)の1期で入社してから「Jill by JILL STUART」と「Tiffany & Co.」を経験したのですが、必ずと言っていいほど、共通することがあったんです。それが「3か月の壁」なんです。私もそうでしたが、お店の後輩とか、Jrアンバサダーの2期、3期のメンバーと話していても、みんな同じように、3か月目に「壁」にぶつかるんです。その内容は、お店の人間関係についての悩みだったり、仕事のミスだったりするんですが、不思議と入店3か月ぐらいに集中して起きるんです。私自身も、クレームの電話をいただいてしまったりすることもありました。多分、お店に慣れたことで気が緩んで、ミスを招いてしまうということがあるんだと思います。この壁にぶつかって辞めてしまう人が、ものすごく多いんです。…でも、この時期を乗り越えると、後はとっても順調になるんですよ!ですから今、この「3か月の壁」に合わせて研修を行いましょう、と会社に提案しているところです。 自分の中の「思い込み」が外れて、人として大きく成長できる仕事私は今、オーストラリアにワーキングホリデーで行った人たちに、現地の職場を紹介したり、日本国内では英語での接客研修を行ったり、裏から支える仕事に就いていますが、店舗での接客が、やっぱり好きなんですよね。何というか、いろんな人に会えるじゃないですか。ファッションについても「あ、こういう考え方もあるんだ」「こういう組み合わせ方もあるんだ」って、自分の中の固定概念が覆されることが何度もあって。目からウロコがどんどん落ちて、人としての「視野」を広げてもらえる仕事だと思います。本当にたくさんの人と会話して、ほんの短い時間とはいえ「記念のプレゼントを探している」とか「大切な場で着る服を探されている」とか、その方の人生に関わる提案をして、とても喜んでいただくこともできます。それに「人に優しくなれる仕事」だなぁ、とも思っています。普段の接客でも、お客様に合わせて、臨機応変で柔軟な対応が求められるんですよ。本当に柔軟性が大事だな、と思って。相手の気持ちを汲むのって、大切じゃないですか。それに、接客の流れの中で、伝えたいことを短い時間で的確に伝える力も鍛えられますし。私は、ファッション販売員というお仕事は、自分を成長させてくれる、とてもいいお仕事だと思っています。 ◆接客スキルを上げるための「接客ノート」 河合さんがTiffany & Co. 新宿小田急店で勤務していた時に、作っていた「接客ノート」。見せていただくと、びっしりと文字が並ぶ。商品に関してや日々の接客での気づき、接客で役に立つ豆知識を調べて記載するなど、お客様へよりよい接客をるためのヒントが詰まっている。。このノートは、自身の接客時だけでなく、店舗内での新人指導にも使われていたとのこと。(了) 取材・文・撮影佐藤秀治(お客様を動かす「共感づくり」の専門家)日本IBM、電通ワンダーマンを経て、現在、(株)プラップル代表取締役。コピーライターとして、企業のブランド育成やお客様事例制作に携わってきた経験から、お客様を動かす「共感づくり」をサポートし、事業や個人の成績向上を達成につなげるコンサルティングを行う。