コロナ禍の現在、販売員のみなさんはマスクをしての接客を余儀なくされています。そのため、表情が伝わりづらく、お客様とのコミュニケーションが思うように成り立たずに戸惑いを感じている方も多いのではないでしょうか。さらにマスクを外した途端、「頬が垂れている」「口角が上がらない」などマスクによる顔の老化が深刻化しています。しかし、顔にも体と同じ筋肉があります。意識して顔の筋肉も動かすと、年齢に関係なく鍛えることができることをお忘れなく!今すぐ簡単にはじめられ、接客にも活かせる顔の筋トレ『コアフェイストレーニング』をご紹介します。顔が衰える原因は?顔には、左右合わせて約50個の「表情筋」が存在します。頭蓋骨の表面や筋膜、皮膚につながっている「皮筋」と呼ばれる筋肉です。喜怒哀楽などの表情を作り出す他、口で飲む・食べる・しゃべるなどの運動にも関わっている筋肉です。 マスクが原因で顔が衰える理由は、顔の運動不足にあります。マスクで頬が抑えつけられることによって、笑っても頬は上がらず、口元もだらしなくなる傾向があります。特に口の周りには放射線状に多数の表情筋がついているため、口が緩むと顔全体も緩む傾向があるので、注意が必要です。さらに、偏った動かし方をしていると顔のヨレや歪みにつながり、これがシワやたるみを生みます。 シワやたるみといった顔の衰えは、加齢や遺伝によるものだと考えている人が多いですが、その主な原因は「顔の運動不足」と「表情のクセ」によるものです。逆にいえば、顔の運動不足を解消し、間違った表情のクセの外し方さえ知れば、年齢に関係なく誰でも若々しく生き生きとした顔や表情をつくることができます。 接客に必要なトレーニング目と頬の可動域を増やし、スムーズに動かすだけでお客様(or相手)に与える印象はガラッと変わります。ここでは、具体的なトレーニング方法をご紹介します。 【テーマ1】目「目は口ほどに物を言う」ということわざがあるように、「目」は意思伝達の大事な役割を担っています。特に、マスクで鼻・口が覆われた状態でのコミュニケーションが求められている今、目を大きく開いたり、緩めたりしながらご自身の思いを丁寧に表現することが、お客様の満足度につながるでしょう。 アイトレ 効果:目力アップ (意識する筋肉:上眼瞼挙筋・眼輪筋)1.額や眉が動かないように手で押さえた状態で、目を大きく開き、5 秒キープする。2. 額から手を離し、額や眉を動かさずに、目が大きく開いた状態を5秒キープ。鏡を見ながら目を大きく見開き、額にシワを寄せずに開けることができれば目力が上がっている証拠。目を開く際に、額にシワが入ると神経質に見えてしまいます。印象で損をしないためにも必須のトレーニングです。 【テーマ2】 頬・口角マスクをすると頬がOFFモードになってしまいます。マスクを外した瞬間、”老け顔アピール“にならずにいきいきとした表情になるよう、すぐ頬が動く状態にしておくためには、日々のトレーニングが必要です。口角を上げる筋肉(口角挙筋)と、頬をあげる筋肉(大頬骨筋)を鍛えることで、突然のリモートでの会議やSNSでの接客でも、印象よくこなせるようになります。口角舌筋ストレッチ 効果:口角UP・笑顔力アップ・小顔効果1.舌を出し、口は逆三角形に。頬をキュッと持ち上げ、5 秒キープする。2.1度リラックス。これを3〜5セット繰り返す。ポイントは、下の歯が見えないように注意すること。口角から上の筋肉のみを使う練習をすることで、口角が綺麗に上がるようになります。意識的に狙った顔の筋肉をスムーズに動かせるようになると、確実に表情が豊かになり、今まで以上に自信や前向きな気持ちが芽生えます。そしてみなさんの顔が柔軟に動くようになればなるほど、気持ちが表情として表しやすくなり、お客様とのコミュニケーションもよりスムーズになることがわかってくるでしょう。コアフェイストレーニングを毎日コツコツ続けることで、より顔の表情力に磨きをかけてくださいね。 文:間々田佳子(表情筋研究家/ままだよしこメソッド株式会社 代表取締役)顔ヨガ講師を経て、表情筋研究家に。コアフェイストレーニング(顔筋トレ)考案者。自身のたるみ顔を改善した経験を踏まえた顔の筋トレがメディアで話題となり、 以来大手企業の社員研修や女性向けの大型イベントで講師を務めるなど、全国各地で活動。昨今は男性管理職向けの「表情×ビジネスコミュニケーションアップ」イベントや研修も実施。公式サイト:https://www.mamadayoshiko.com/profile/ ●間々田式顔筋トレ(コアフェイストレーニング)とは?表情のクセを外し、表情筋の正しい動かし方を知ることによって、理想の顔を自力でつくるトレーニングです。顔の土台となる頭蓋骨の位置をからだから整えながら、顔を左右均等に動かすことで、血行やリンパの流れを促し、バランスのとれた弾力のある表情筋を作ることを目的としています。