子育ての悩みについてのコラムシリーズ。今回も日塔千裕さんに、今の状況での子育てのポイントをお伺いしました!*******************************************************************************園や学校が休校となってから2か月が経過し、緊急事態宣言が解除された地域、まだ続いている地域…と地域により、状況に差が出てきましたね。「新しい生活様式」を取り入れるように言われ始めているように、緊急事態宣言が解除されても、まだまだ予断は許さない状況です。ずっと子どもが家に状態も負荷は多く、いろいろとストレスは溜まるけど、園や学校が始まったら始まったで、感染リスクを考えると、心配や不安も強くなることと思います。今回は、以前もお伝えした考え方をもう少し深めて、そんな状況における考え方の3つのポイントをお伝えいたします。 *「~しなければ…」→「~していれば、より安全!」 (正確な情報で適切な行動を!) まだ分からないところが多いウイルスのため、残念ながら「これをしていれば絶対安心!」と言えるものはありません。ただ、正しい情報で、適切な行動をすることが、自分の身を守ることであり、家族の身を守ることにつながります。ここで注意が必要なのが、「~しなければ!」と思わないこと!この考え方一つで、心への負担がどんどん増えていきます。「~しなければ!」ではなく、適切な情報に基づいた行動をしていれば「~をしていれば、より安全!」と考えてみましょう。 *「あそこの家庭は…」→「うちは、こう!」 (「おうちルール」で、自分の家庭の軸を!) 未曾有の事態で、それぞれの人たちの行動に、価値観による違いが現れやすくなっています。今までと変わらない行動をする人、新しい生活様式を意識した行動をする人など、意識や行動に対して、さまざまな違いが出てくることと思われます。また、家族構成や勤務形態などの家庭の状況や近隣に頼れる身内がいるかどうかなどにより、できることも変わってきます。周りの人のことは気にしすぎず、「おうちルール」のような自分の家庭の中で出来ることを軸に考えていきましょう。 *「これができていないと、今後…」→「今できることは、これだ!」 (この先の不安より、今できること!) 生活リズムや学習習慣など、子どもの行動に変化が生じ、「今まで出来ていたことが出来なくなった!」「言うことを聞かなくなった!」ということは増えていませんか。外で遊ぶことが減り、体力消耗が少ないために、夜に眠くならない。ゲームやYou Tubeばかりして過ごしているが、ほかに家の中でどう過ごしていいか分からない。そんなところから、子どもの行動が変わってきています。先々のことを考えて、適切な生活習慣を求めたくなることと思います。今は、「今後」や「適切さ」「正しさ」は脇に置いておき、譲れない一つを決めて、「今、できること」に焦点を当てて、無理のない範囲で取り組みましょう。 今回、考え方の3つのポイントをお伝えしました。「考え方」なので、すぐに変えるということが難しい場合もあるかもしれません。ついつい、好ましくない方の考え方をしてしまってるな~と感じる場合には、好ましい考え方を言葉に出して言ってみてください! 文:日塔千裕(ひとう ちひろ) ママ専門コーチ Letehu主宰 児童相談所、知的障害者更生相談所、児童精神科・発達障害専門クリニック、児童発達支援事業・放課後等デイサービス、民間療育機関、電話相談など多くの施設で子どもの心理アセスメントや学習・ソーシャル指導を行うと同時に、子育て中のママの相談にも多く対応。ママたちの孤独感・不安感を減らし、ママの精神的な支えになる中で、ママたちが子育てを学ぶが必要と考え、ワンオペ育児ママ専門コーチとして独立。現在は、ママ専門コーチとして、ママの不安や孤独感を軽減することで、ママの笑顔を増やし、子どもと穏やかな気持ちで向き合えるようにサポートしている。 〈資格〉臨床心理士/公認心理師/チャイルド・コーチング・アドバイザー/ NLPマスタープラクティショナー/LABプロファイル コンサルタント&トレーナー 〈著書〉「子どもの発達が気になるお母さんのための子育て書~イライラせずに子どもの行動を引き出す方法~」